没個性化deindividuation
群衆行動のように、個人が集団の中に埋没して1人の人間としてのアイデンティティを喪失してしまう場合がある。これを没個性化という。
ジンバルドによると、没個性化は(1)匿名性が保証されている、(2)責任が分散されている、(3)興奮している、(4)感覚刺激が多過ぎるなどの場合に生じ、
このような条件のもとでは、自分自身を評価するのを止めてしまい、他の人から評価を受けることへの不安も薄れ、本来なら行動を抑制するはずの罪、恥、恐怖感が機能しなくなる。
その結果、情緒的、衝動的、非合理的な行動が出現し、同時に反応性が高まって周囲の行動的な人の行動に感染することが多くなる。〜〜(後略)
(「心理学」 東京大学出版会)
一言で言うと、名無しさん。
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匿名性が保証されている、責任が分散されている、などの状況では、
個人が集団の中に解け込み、1人の人間としてのアイデンティティが明確でなくなることがある。
これを没個性化という。
そのような没個性化の状態においては、平常とは異なった行動が見られる。
(A)普段なら行動を抑制する恥や恐怖感が機能せず、情緒的・衝動的・非合理的な行動が出現する。
また、没個性化の状態では、
(B)集団の秩序ある行動が生み出される
(例えば、スポーツの応援における応援歌の斉唱や、スタンディングオベーション、ウェーブなど)こともあり、
(A)を「非社会的な」没個性化、(B)を「社会的な」没個性化とするという説もある。
、、、というのが没個性化のだいたいの説明で良いと思います。
(本来なら、それを実証的に示した方法、実験や観察の手続きを紹介するべきですが。)
で、(A)を"荒らし"(その他、2ちゃんに見られる馬鹿な言動、過激な言動)、
(B)を"祭り"(その他、2ちゃんに見られるナイスチームワーク)と考えると、
没個性化という考え方は、2ちゃんねるにおける名無しの人々の営みをよく捉えているのではないか、と。
その辺りが、心理学板のデフォ名無しに採用された理由であると思います。
ただ、
・心理学全体から見て、メジャーな用語ではない。
・没個性化という字面を見て早合点し、「俺は個性的な人間じゃゴルァ!!」と暴れ出すヤシがいるかもしれない。
などの理由から、再考を訴える声もあるようです。
「各板の名無しさんの由来を考察するガイドライン」より引用
http://ton.2ch.net/gline/kako/1014/10144/1014450718.html